アロッタファジャイナでは、「4人の現役映画監督による実践的ワークショップ」というのを2005年の第1回以来、これまでに7回行ってきました。

それは、4日間、日替わりで、4人の映画監督にオーディション型のワークショップを開いてもらうというものです。

毎日変わる監督たちの要求や課題に対応するため参加した俳優たちは4日間は気の休まらない毎日を送ることになるわけです。

そもそもそのような形式のワークショップをしようと思ったのは、結局、オーディションで重要となってくるのは、短い時間でいかに自分をアピールするかという「瞬発力」だという考えからでした。

とくに無名の役者は、監督がたに目を止めてもらえる機会は一瞬です。その一瞬に全てを出さないといけません。そういう意味で「瞬発力」が大事と言うのは今でも変わりません。

しかし、今回、荒戸源次郎監督から、4日間1人でやらせてくれとのご提案を受けました。荒戸源次郎監督と言えば、wikipediaでみてもらうとわかりますが、現代に残り少ない昭和の偉人のおひとりです。映画プロデューサーとしての特異さ(鈴木清順監督の復活をプロデュース、阪本順治監督・大森立嗣監督のデビューをプロデュース)、映画監督としての特異さは際立っており、常識の通用しない大人物であることは論を待ちません。それは俳優との関係においても言うことができます。

いわゆるオーディション形式の一瞬で決めない。じっくり互いの人間を理解し、お互いがお互いを刺激し合うような関係にまで熟成をさせて、映画作りに入る。ご自分の監督作「赤目四十八瀧心中未遂」では無名の役者大西滝次郎(現、大西信満)さんを主役に抜擢。この映画を主演する前に大西さんは荒戸さんのもとで1年近くの修行を積んでいます 。

それを考えると、荒戸さんの提案を受けてみようと言う気になりました。じっくり観なければ発掘できない才能がある。あるとすれば見てみたい。

というわけで、今回は、4日間、荒戸源次郎監督おひとりでいつもより少人数で、より深い深いところに到達できるようなワークショップを開きたいと思っています。荒戸監督の次回作の一部となるチャンスを掴みたい方、自分の中に潜んでいるものを引き出したい方はぜひともご参加ください。(ワークショップ主宰 松枝佳紀(アロッタファジャイナ))

( 4人の現役映画監督による実践的ワークショップ 第1回から第7回目までの実績 → 第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回

講師プロフィール

荒戸 源次郎 監督 (Genjirou Arato)
荒戸源次郎監督
1946年長崎生まれの博多育ち。
鈴木清順監督『ツィゴイネルワイゼン』(80)、『陽炎座』(81)を製作。
映画界の常識を破るエアドーム型映画館〈シネマ・プラセット〉で長期興行を成功させ、社会現象に。
89年、阪本順治監督のデビュー作『どついたるねん』を製作し、再び映画界に旋風を起こす。
他に鈴木清順監督『夢二』(91)、坂東玉三郎監督『外科室』(92)など、多くの話題作を製作、良質な映画を世に送り続けてきた。
03年、自らが監督した『赤目四十八瀧心中未遂』で、14ヶ月ロングラン、映画賞30冠超受賞の快挙を成し遂げる。
05年には『ゲルマニウムの夜』で大森立嗣監督をデビューさせた。10年、『人間失格』を再び監督した後、現在は次作を準備中。
wikipedia 「荒戸 源次郎」

松枝
4人の映画監督によるワークショップは、2005年に第1回を行っています。
その第1回から不定期で開催しておりまして、2012年5月現在までに7回行いました。
4日間で4人の監督がたに日替わりで見てもらうという形式は踏襲しています。
そもそも、このような形式のワークショップにしたのは、
監督がたと能力は高いけれども今は無名の役者をぜひとも出会わせたいという僕の希望が大きかったように思います。
監督が4人もいれば1人ぐらいは相性の良い監督がいて運命の出会いが多少はあるんじゃないかと考えました。
実際それなりの成果はあったと思っています。
今回から荒戸監督の提案で、荒戸さんがおひとりで4日間を通して担当するワークショップを開催することになるのですが
まずは、そのような提案をされた荒戸監督のお考えをお話ください。

荒戸
じっとしていても、なかなか出会いの場はありませんから、
今までのワークショップは私にとっても貴重な機会だったと感謝しています。(荒戸監督は第4回と第5回に講師として参加)
そう言いながら、怠け者の私は1日で80人もの俳優さんと会うとなると、
ついつい当り障りのないお見合をしてしまうことに忸怩たる思いがありました。
そこで、人数を減らし時間を増やせば、もう少し突っ込んだ対応ができるのではないかと考えたわけです。
平たく言えば、単なる私の我儘ですけれどね(笑)。

松枝
以前の形式(4日間で4人の監督)と比べて、今回の形式(4日間を通して1人の監督)は、
荒戸監督や参加する役者にとって具体的にどういった利点があるとお考えでしょうか?

荒戸
浅くても広い方がメリットがあるのか、狭くとも深い方がよいのか、
それは参加する方の考え方によると思いますが、少なくとも一方の当事者である私は、
キャスティングに直結するような出会いを望んでいるということです。
ですから、今回のワークショップには映画づくりの現場と同じスタンスで臨もうと考えています。

松枝
役者との出会いがきっかけで何かが始まることはあると思いますか?
また、過去の映画でそういった例はありましたか?
具体的に聞かせていただければ。

荒戸
俳優やスタッフと出会うことで映画づくりは始まり、具体的になります。
過去に例外はありませんでした。映画は人間が人間を撮るのですからね。
そういう意味で「赤目四十八瀧心中未遂」は典型的な映画です。
キャスティングでは主役の大西君や新井浩文を発見し、
ヒロインの寺島しのぶさんと出会えたおかげで「赤目」は「赤目」になりました。

松枝
役者や監督、その他のスタッフも、荒戸監督のもとから巣立った方の多くが、
現在もその才能を発揮されていますが、
映画づくりで監督が役者に求めることはなんですか?

荒戸
映画の撮影は始まれば必ず終わります。
その短い間、俳優さんには現場で映画の役柄を生きてくれることを求めます。
しかし聞くところによると、俳優は馬鹿ではできないそうですし、
利口でも無理だと言います。
中途半端は尚さら難しいらしいですよ。俳優さんは大変ですね(笑)。

松枝
参加される方は、役者として世に出たいと思っていたり、
芝居で食べていけるようになりたいと思っているような方が多いと思います。
皆さんへのアドバイス、メッセージをよろしくお願いします。

荒戸
俳優として世に出る人は稀ですし、
食べていけるかどうかなんて考える人は俳優には向いていないんじゃないですか(笑)。
参加する皆さんにとって、今回のワークショップで成果を得られるのかどうか分りませんが、
私の方は勝手に、次の映画に繋がる何らかの手応えを得たいと考えています。
願わくば、双方に幸運がありますように―。

ワークショップ概要


【日程】 2012年6月28日(木)〜7月1日 (日) 計4日間


【クラス】 昼クラス(4日間とも)13:00−17:00 、夜クラス(4日間とも)18:00−22:00

【募集対象】 
映画俳優となるチャンスをつかみたいと真剣に思っている男女。
年齢・経験・事務所への所属・無所属は問いません。

【募集人数】 昼、夜、各クラス25名程度

【募集期間】 定員に達し次第募集を打ち切ります。

【会場】 東京都世田谷区(最寄駅:小田急線・京王井の頭線下北沢駅 約5分)

お申し込み方法・ご参加の流れ


【1】まずはメールにてエントリーして下さい。
(メール以外での受け付けはいたしません)
ワークショップ参加希望の方は、 メールに
(1)お名前(ふりがな)(ありましたら芸名(ふりがな)も)
(2)生年月日
(3)性別
(4)連絡先電話番号
(5)所属事務所・劇団名
(6)特技・資格
(7)芸歴
(8)参加希望クラス(昼クラス希望、夜クラス希望、参加できればどちらでもよい)
をお書きのうえ、
本人と分かる写真を1枚添付し
メールのタイトルを「WS参加希望」として、ワークショップ事務局
workshop.for.actor@gmail.comまで メールをお送りください。

【2】事務局からエントリー受領確認およびご入金依頼のメールをお送りします。

【3】ご入金をいただいた方から 「正式エントリー」といたします。

     ※正式エントリー後のご返金は理由のいかんにかかわらずできませんのでご了解よろしくお願いします。

【4】ワークショップ内容に合わせて必要であれば事前にテキストなどを郵送いたします。

お問い合わせ

アロッタファジャイナ
E-mail workshop.for.actor@gmail.com