水田伸生監督による俳優のための実践的ワークショップ2016


これは2016年に実施されたワークショップの募集メッセージです。

これからの時代の「映画」で活躍する俳優/女優を育てたい。との思いがこのアクターズ・ヴィジョンにはあります。とは言うものの、「映画」以外の、たとえば「演劇」や「ドラマ」に対する差別意識があるわけではありません。

しかし、「映画」のなかには「演劇」や「ドラマ」に対して差別意識を持っている人が少なくないようにも思います。たとえば、「演劇」は自己満足的で、「映画」は違うというような考え。たしかに、観客動員の少ない「演劇」は必然的に身内度が高くなり、結果として、内輪で褒め合うようなものになりがち、というのはその通りだと思います。しかし、多数を惹き付ける優れた「演劇」もあります。また、昨今の低予算映画が増える中では、動員の少ない「映画」も増えているわけで、つまり「映画」においても身内度の高い「映画」は増加しているわけで、自己満足で終わっているのは必ずしも「演劇」には限らないように思います。一方「ドラマ」に対しては「芸術じゃない。俺たち「映画」は芸術だ」というような差別意識があるような気がします。これは「ドラマ」が、「演劇」とは真逆で、「映画」に比べて観客動員(視聴者数)がだいぶ多いというところから発生している考えのように思います。動員が多いから商売になる。商売になるってことはたくさんのスポンサーが付くことになる。スポンサーが多いってことはその作品は芸術的に妥協したものになる。したがって「ドラマ」は、「映画」に比べて、芸術的に妥協した作品になる。というようなことを言われる方も少なくないように思います。

しかし、そんな考え、「映画のほうが偉い。ドラマは一段下」みたいな考え方に接したときに、僕が必ず思いつく反論があります。それは満島ひかりちゃんが主演のドラマ「Woman」の存在です。

あのドラマ、映画より低いでしょうか?低いどころか、2時間という短さに縛られない連続ドラマという特性を生かして映画では届かないような、より大きな場所に手を届かせてはいないでしょうか?

なにより坂元裕二さんの脚本が素晴らしい。そして、満島ひかり、田中裕子、二階堂ふみ、三浦貴大、谷村美月…そして子役たち、すべての演者が、嘘の一つもなくそこにいる。嘘なく演者がそこにいることは、絵空事である物語を、観客、視聴者に届けるために、とてつもなく重要です。ドラマの登場人物たちが、脚本家の頭で作られた人物としてではなくて、本物として、本当の人間としてそこに生き葛藤するさまを見て、観客、視聴者はどうしようもなく心を揺さぶられる。それが、あのドラマ「Woman」にはあった。「映画」の中にどれぐらいあの「ドラマ」を越えている「映画」があるでしょうか。たしかにあのドラマは日本テレビという日本芸能界の中心で作られた、予算もかかり、CMもあり、スポンサーも付いた、芸能界的な作品です。しかし、それのどこに傷があるでしょうか。むしろ逆です。あのドラマの存在は、ちゃんと真摯に、本物を作ろうとしている人たちが、日本の芸能界の中心にいることを示す、大きな証拠だと僕は思います。

そして、今回ワークショップの講師として担当していただくのが、そのドラマ「Woman」の監督、水田伸生さんです。

ワークショップの講師を依頼するためにお会いした時に、「Woman」がどんだけ素晴らしいかを興奮して、水田さんに話してしまったのですが、水田さんは優しい物腰で、「いやあ、あれは脚本と、出演者がよかったんですよ」なんておっしゃられていましたけれども、「Woman」のDVD-BOXについている映像特典(メイキング)を見ればわかるんですが、あの現場は水田さんが、満島ひかりや二階堂ふみ、田中裕子の本当にそこにいる姿を承認したからこそ成立した場所なんだと思うんです。ときには俳優の意見も取り入れて、俳優たちが本物としていられる環境を作ってあげている。そんな様子が「Woman」のメイキングには映っています。監督が許さないなら、あの空気は存在しない。あのドラマに満ちている空気を作り出し、俳優たちを認めたのは、やはり水田さんなんだと思うんです。

今回、その水田さんに、アクターズ・ヴィジョンの講師をやっていただきます。これすごいことじゃないですか?連ドラの演出家がワークショップの講師をやるんですよ。しかもただの連ドラの演出家じゃない。あの「Woman」の演出家です。こんなワークショップもう二度とないんじゃないかと思うほどの衝撃だと思います。

もちろん、水田さんは「Woman」だけじゃない。最近で言うと、岡田将生くん主演の「ゆとりですがなにか」もそうですし、ザテレビジョンドラマアカデミー賞最優秀作品賞など数々の賞を受賞したドラマ「Mother」もそうです。ドラマだけに限りません。映画も阿部サダヲさん主演の「舞妓Haaaan!!!」「謝罪の王様」、多部未華子さん主演の「あやしい彼女」など、これまた数々のエンターテイメントの話題作を監督されています。

ワークショップの内容はこれから話し合って決めますが、この機会が貴重な機会であるのは確実です。ぜひ、この機会に参加し、水田さんに、こんなすごい俳優/こんなすごい女優がまだまだいるんだ、ということを見せつけてください。誰も見つけてない原石を見つけ出すことこそが監督や僕たちの望んでいることです。おそらく、すぐに定員になってしまうと思いますので、思い悩む前に、衝動的に、後先考えずに応募してください。後のことは後で考えましょう。

(アクターズ・ヴィジョン代表:松枝佳紀)

水田伸生監督インタビュー → http://alotf.com/ws/vision003_1/

講師プロフィール

水田伸生(Mizuta Nobuo)


日本テレビ放送網執行役員・制作局専門局長
広島県広島市南区出身。日本大学芸術学部演劇学科卒業後、1981年に日本テレビに入社。入社後はテレビドラマの制作に携わる。『池中玄太80キロ』等の助監督を経て『恋のバカンス』、『お熱いのがお好き?』、『サイコドクター』等多くの作品を演出、同時にプロデューサーも兼務した。また、明石家さんまの舞台演出も手掛ける。2006年に『花田少年史 幽霊と秘密のトンネル』で初の映画監督を務める。2010年、『Mother』で第65回ザテレビジョンドラマアカデミー賞監督賞を受賞。2014年6月1日付で日本テレビ放送網制作局専門局長。2014年、『Woman』の演出により芸術選奨文部科学大臣賞放送部門を受賞。2016年6月1日付で日本テレビ放送網執行役員・制作局専門局長。

<<主たる水田伸生監督作品>>

◎テレビドラマ
・Mother(2010年)第65回ザテレビジョンドラマアカデミー賞・最優秀作品賞・監督賞など
・さよならぼくたちのようちえん(2011年)
・トッカン -特別国税徴収官-(2012年)
・Woman(2013年)2013年度芸術選奨文部科学大臣賞など
・モザイクジャパン(2014年)
・はなちゃんのみそ汁(2014年)
・Dr.倫太郎(2015年)
・ゆとりですがなにか(2016年)

◎映画
・花田少年史 幽霊と秘密のトンネル(2006年)
・舞妓Haaaan!!!(2007年)
・252 生存者あり(2008年)
・なくもんか(2009年)
・綱引いちゃった!(2012年)
・謝罪の王様(2013年)
・あやしい彼女(2016年)

ワークショップ概要

【日程】 2016年8月18日(木)~21日(日)
 
【クラス】 昼クラス13:00-16:00、 夜クラス18:00-21:00
 
【場所】 都内
 
【参加条件】
・8月18日からの4日間通して同じクラスを受講できる者
・応募者全員が参加できるわけではありません。書類選考します。
・未成年者は保母者の参加承認を得てください。

【締め切り】 各クラス30名程度(定員となり次第締め切ります)
 

【参加費用】 43,200円(税込み) 

エントリー方法

【1】まずはメールにてエントリーして下さい。
 2016年8月18日からの4日間行われる
 「水田伸生監督による俳優のための実践的ワークショップ」
 参加希望の方は、メール本文に
(1)お名前(本名でも芸名でも構いません)
(2)ふりがな(お名前の読み方を平仮名でお書きください)
(3)性別
(4)生年月日(表記は1982/7/14のように年月日を/で区切り、西暦でお願いします)
(5)連絡先電話番号(すぐにつながる携帯番号をお願いします)
(6)所属事務所名、担当者名、担当者連絡先電話番号
(7)代表的な出演作品を5つ以内(無くてもかまいません)
(8)自己紹介
(9)参加希望クラス((1)昼クラス、(2)夜クラス、(3)参加できればどちらでもよい)
 をお書きのうえ、
 本人と分かる最近撮影の写真jpgファイルで1枚添付し
 メールのタイトルを「水田WS」として、ワークショップ事務局
  actorsvisionjapan@gmail.com
 までメールをお送りください。

【2】ワークショップ事務局から参加希望受理した旨、メールをお送りします。(受理)

【3】書類選考による合否および入金の案内をお知らせします。(書類審査)

【4】入金をしていただいた方から、正式エントリーとさせていただき、集合場所やテキストについての案内を送らせていただきます。(参加決定)

お問合せ

アクターズ・ヴィジョン
E-mail actorsvisionjapan@gmail.com