俳優のための実践的シナリオ読解講座 第1弾

 講師は「火花」脚本家の加藤正人さんです。


監督・脚本家・プロデューサーは事前に考えうる「全て」をシナリオに込めます。
これから作る映画をどうしたいか、自分たちが何を面白いと思っていて、何を伝えたいと思っているか、そして、それをどのような方法で映画にしたいと思っているか。
そうした「意図」のすべてをシナリオに込めます。

キャスト・スタッフは、シナリオを読み、その「意図」を把握します。
もちろん、打ち合わせもします。
しかし、大事なのは、まず「シナリオ」から「意図」を汲み取ることです。
キャスト・スタッフがシナリオから正しく「意図」を汲み取ることが出来ていなければ、シナリオに書いてあることを説明するために監督たちの時間が奪われてしまいます。
討議する時間が十分にある現場ならいざ知らず、第一線の映画の現場でそんな時間はありません。
なので、プロである以上、シナリオから基本的な「意図」を汲み取ることは、最低限、必要なことなのです。
それができて、はじめて次のことを豊かに話し合うことが出来ます。

「シナリオがちゃんと読めてないで良い芝居ができるわけがない」
アクターズ・ヴィジョンの講師となる監督がたは皆そう言います。
実際、人間は魅力的で、演技力もあるのに、たった一点、シナリオが読めてないためにオーディションやワークショップで評価されない人が多い。
どんな演技手法を身に着け、表現力を持とうとも、シナリオが読めていなければ、俳優としてのスタートラインにさえたてないのです。

しかし、シナリオ読解能力を高めるにはどうすればいいでしょうか?
「死ぬほどシナリオを読め」なんて言われることもあるかもしれません。
それは本当でしょうか?
死ぬほどシナリオを読んだら本当に読解力が高まるでしょうか?
「死ぬほど」とはどれぐらいの数のことを言うのでしょうか?
100本?10,000本?100,000,000本?
それを読み切るのは何年先のことでしょうか?
本当に死ぬまで読み切れないかもしれません。

そのような、先の見えない、原始的な物量作戦をとることなく、確実に短期間でシナリオ読解の力を高める方法があります。

それはシナリオの一字一句まで「なぜそう書いたのか」を把握している人、すなわちシナリオライターにそのシナリオに込めた「意図」を聞くことです。答えを聞いちゃっていいの?それズルじゃないの?と思うかもしれないですけど、子供の時に、算数や数学で、解き方や公式を教えられずに僕らは問題を解いていたでしょうか?まず解き方を教わらねば。まず「解き方」を教わて、それから自分が直面する新しい問題にその解き方を応用する。その繰り返しが、無暗にシナリオを読みまくるよりも、確実に短期間でシナリオ読解の力を高めるはずです。

ということで、アクターズ・ヴィジョンでは、「俳優のための実践的シナリオ読解講座」を開きます。教えてくださるのは第一線で活躍するシナリオライターの方々です。

なんと日本シナリオ作家協会のご協力をいただけることになりました。

ご存知の通りアクターズ・ヴィジョンの映画監督によるワークショップでは一流の監督がたに講師をお願いしていますが、それは第一線で活躍している監督しか「リアルな日本映画の現状」はわからないと思っているからですが、同じ理由で、実践的シナリオ読解講座の講師には第一線の現場で活躍されているシナリオライターの方々にお願いをすることにしました。今後継続的に、様々なシナリオライターの方々に、シナリオをどのように読解すればよいかを伝授していただこうと思っています。

そして、その画期的な「俳優のための実践的シナリオ読解講座」の第一弾の講師は、あの又吉直樹さん原作、林遣都くん主演の「火花」の脚本も担当されており、また現在ワークショップ中の成島出監督の映画「ふしぎな岬の物語」などでも脚本を担当している日本シナリオ作家協会の理事長である加藤正人さんにお願いをすることになりました。

5月8日から毎週月曜日の4回。
将来活躍したい俳優のための読解力強化の4日間。ぜひご参加ください。

(アクターズ・ヴィジョン代表:松枝佳紀)

〇 推薦の言葉
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現在参加者募集中の「俳優のための実践的シナリオ読解講座第一弾:シナリオライター加藤正人さんの場合」ですが、アクターズ・ヴィジョンにとってゆかりのある二人の映画監督から「俳優ならぜひ参加すべし」と次のような推薦の言葉をいただきました。
 
まずは
満島ひかりさん主演のドラマ「Woman」の演出家であり多部未華子さん主演の映画「あやしい彼女」の監督でもある水田伸生さんからのお言葉です。

設計士が描いた設計図を正確に読み取れない大工に、美しい家を建てることは出来ません。俳優にとっての唯一の設計図は「シナリオ」です。小説は文字の羅列ですが、「シナリオ」には画が描かれています。作品に携わる全ての人間が完成形を共有できる完成図が立体的に描かれています。俳優の個性も、感性も、高度な演技術も、正確な「シナリオ読解力」がなければ無に等しいのです。その読解力を身に付ける秘訣を学ぶには、「演出家の解釈」という間接話法よりも「脚本家の意図」という直接話法が優るのは自明の理です。日本映画界を代表する脚本家、加藤正人先生の講義は「俳優の意識と存在理由を底上げする」と信じて止みません。
(映画監督 ドラマ演出家 水田伸生)
 
つぎに
吉永小百合さん主演の映画「ふしぎな岬の物語」や5月27日から公開の福士蒼汰くん主演の映画「ちょっと今から仕事やめてくる」の監督でもある成島出さんからの推薦のお言葉です。

僕は監督でデビューするよりも前にシナリオライターとしてデビューしました。しかし、そのことが後に監督するうえでとても役に立ったと思っています。というのも、どういう映画を作りたいかをスタッフや出演者に伝えるものがシナリオですから、シナリオを書きながら、どういう風にすればこちらの意図が伝わるか真剣に考えることが出来た。その経験はいま監督をする上で非常に役立っています。そういう意味で言うと、シナリオには制作サイドがどういう映画を作りたいかがすべて書かれているんですね。だからシナリオが読めるか読めないかは、俳優にとっては死活問題だと思うんです。若い俳優のなかには「シナリオなんて日本語で書かれているんだから読めば誰でもわかる」と誤解している人も少なくないように思います。しかし、同じシナリオを読んでも、その人がどれほど深く読めるか、書かれていることに気付けるかで、大きく解釈は変わるし、解釈が変われば準備も変わるし、表現も変わるんです。そのことを考えると深く読むしかない。ないんだけど、どうやって深く読めばいいかわからない。そういう時に、加藤正人さんのような、それこそ何十年も、シナリオに「思い」を込めることをずっと考え続けて来た人に、シナリオの読み方を教えてもらえるというのはとても貴重なことですし、それ以上の特効薬はない。ぜひ加藤さんの「思い」を聞いて、自分がそこまで読めていなかったということに「傷ついて」ほしい。シナリオライターがシナリオに込めた「思い」を読めていなかったということに、きちんと「傷つく」ことができれば、その人は次からは、シナリオに込められた作り手の「思い」をちゃんと拾えるようになるはずです。
(映画監督 成島出)

 
このように、ベテラン、一流の演出家のお二人が言われるように、本企画は、俳優の読解力を高める方法の決定版と言えるものになります。
ぜひとも、この機会を逃さぬように、お早めにお申し込みください!!!

〇 講師プロフィール
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加藤正人(かとう まさと)
1954年1月14日、秋田県能代市に生まれる
1972年 早稲田大学社会科学部入学
1978年 早稲田大学中退
1984年「サロメの唇」(藤井克彦監督作品)にて脚本家デビュー
1998年から2005年まで、日本映画学校専任講師
2006年から早稲田大学大学院国際情報通信研究科客員助教授
2003年から2009年まで、社団法人シナリオ作家協会会長
2010年から2013年まで、東北芸術工科大学映像学科教授
2015年6月より協同組合日本シナリオ作家協会理事長

(受賞歴)
1998年「水の中の八月」第39回テッサロニキ国際映画祭グランプリ、国際批評家連盟賞
1999年「水の中の八月」第15回モンス国際映画祭最優秀脚本賞
2001年「女学生の友」第4回菊島隆三賞受賞
2002年「女学生の友」第8回ジュネーブシネマトーテクラン・フェスティバル最優秀作品賞
2005年「雪に願うこと」第18回東京国際映画祭 グランプリ他4部門受賞
2007年「雪に願うこと」第61回毎日映画コンクール最優秀脚本賞受賞
2009年「クライマーズ・ハイ」第32回日本アカデミー賞優秀脚本賞受賞
2011年「孤高のメス」第34回日本アカデミー賞優秀脚本賞受賞
2014年「ふしぎな岬の物語」第38回モントリオール世界映画祭審査員特別グランプリ、第38回日本アカデミー賞 優秀脚本賞

〇 ワークショップ概要
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【日程】
 2017年5月8日、15日、22日、29日、毎週月曜日、計4日間
 
【クラス】
 ・昼クラス(14:00-16:30)
 ・夜クラス(18:00-20:30)
  
【場所】 都内

【応募条件】 俳優としてシナリオ読解力強化をしたいと思って入れば年齢性別経験など関係ありません。

【参加費用】 21,600円(税込み)

〇 エントリー方法
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【1】まずはメールにてエントリーして下さい。
 「俳優のための実践的シナリオ読解講座 第一弾:加藤正人さんの場合」
 参加希望の方は、メール本文に
(1)お名前(本名でも芸名でも構いません)
(2)ふりがな(お名前の読み方を平仮名でお書きください)
(3)性別
(4)生年月日(表記は1982/7/14のように年月日を/で区切り、西暦でお願いします)
(5)連絡先電話番号(すぐにつながる携帯番号をお願いします)
(6)所属事務所名、担当者名、担当者連絡先電話番号(無所属の場合は「無所属」とお書きください)
(7)代表的な出演作品を5つ以内(無くてもかまいません)
(8)参加希望クラス(昼クラス、夜クラス、いずれでも構わない)
 をお書きのうえ、
 本人と分かる最近撮影の「写真」をjpgファイルで1枚添付し
 メールのタイトルを「シナリオ読解5月」として、ワークショップ事務局
  actorsvisionjapan@gmail.com
 までメールをお送りください。

【2】書類選考による合格者に入金の案内をいたします。(書類審査・入金案内)

【3】入金をしていただいた方から、正式エントリーとさせていただき、集合場所やテキストについての案内を送らせていただきます。(参加決定)

〇 お問合せ
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アクターズ・ヴィジョン
E-mail actorsvisionjapan@gmail.com