マイズナー・テクニック・クラス


TVドラマ、映画、舞台、webCMと、キャスティングの幅を広げているアクターズ・ヴィジョンですが、ずっと気になっていることがありました。

魅力も才能もあるのになかなかキャスティングの決まらない常連の参加者がいるということです。そして、そういう人たちには「根本的な問題」があるのは薄々わかっているのですが、しかし、映画監督によるワークショップではその人の持っている「根本的な問題」をなかなか改善してあげることができないということです。もしかしたら、キャリアがあって、いまさら演技の基礎を学ぶなんて、と思っているかもしれませんし、そもそも問題点に気づいていないのかもしれない。しかし、傍から見ていると分かるのは、がむしゃらにオーディションやワークショップを受けても、「根本的な問題」を解決しないと、前に進めないぞということです。

ということで、今回、アクターズ・ヴィジョンでは新しい試みとして、「マイズナー・テクニック・クラス」というのを設けます。「根本的な問題」を改善するためのクラスです。

「根本的な問題」というのは、簡単に言えば、「考えた演技をしてしまうということ」です。相手役の行為にたいして自然な反応をするのではなくて、自分で決め込んだものを演じてしまうということです。「考える」というのは、生きるために人間が獲得した能力です。だから、不安な時、考えてしまうのは当たり前で、それは普通の時にはプラスです。しかし、演戯においては違います。愛の告白をされ驚いて泣いてしまうのは考えての行動ではありません(たまに考えてやっている人もいるかもしれませんが笑)。考える暇もなく、人間は驚き、怒り、笑い、泣く。しかし、それを演じる時に人間は、台本を読んで先を知ってますから、どうするかを考え、決め込んでやってしまう。良い演技をしようとしたり、オーディションに合格しようとしたりすればするほど、考えてやってしまうことになります。そして考えた芝居がいかに愚かしいかは多くの俳優が自覚していることと思います。

マイズナー・テクニックは、人間が思わずしてしまう「考えた演技」を、「「本能」にゆだね、自らの内に生まれた「衝動」によってのみ支配された演技」に変えるテクニックです。すべての俳優が習得すべきことだろうとマツガエは思っています。

教えてくださるのは、俳優であり演出家でもある、演技指導者のボビー中西さんです。ボビーさんは、マイズナー・テクニックの創始者であるサンフォード・マイズナーから直接演技指導を受けた数少ない本物の日本人のひとりです。また、数々のハリウッド・スターを生み出したアクターズ・スタジオの日本人として2人目の生涯会員でもある方です。

今回、アクターズ・ヴィジョンで、アクターズ・ヴィジョン用の特別なカリキュラムを組んでいただきました。

俳優のキャリアがあるのにいまいち突破できてないと自覚のある方、基礎的なことを改めて見直してやってみたい方、これから演技の世界に入るうえで正しいことを教わりたい方、ぜひとも、「マイズナー・テクニック・クラス」を受けてみてください。フィルムの中で、本能で生きること、衝動で行動すること、「本物としてそこに居ること」を習得しましょう。みんなの芝居が目覚ましく改善されることを期待します。

(アクターズ・ヴィジョン代表:松枝佳紀)

講師プロフィール

ボビー中西(Bobby Nakanishi)

1990年、渡米。恩師フィル・ガシー氏のもとでマイズナーテクニックを学び、ガシー氏の推薦によりネイバーフッドプレイハウスに入学。サンフォード・マイズナーから直接演技指導を受ける。
1992年、再びガシー氏の元に戻り、マイズナーテクニックの2年生のクラスを学ぶ。
1993年秋、アクターズスタジオ1次オーディションに合格。2ヵ月後、2次合格、最終候補生になる。
1995年春、テネシー・ウィリアムズの「In the bar of the Tokyo hotel」で初めてアクターズスタジオのセッションに参加。同年秋、最終オーディションを通過して27歳で日本人として2人目のメンバーになる。以後、アクターズスタジオで数多くのセッション、クラス、舞台に参加。
1997年夏、アル・パチーノ、ポール・ニューマン、アーサー・ペン、エステル・パーソンズ、リー・グラント、イーライ・ウォーラック、アン・ジャクソン、ヘンリー・クリガーなどの推薦状により永住権を取得する。
1998年、映画タウン&カントリーでウォーレン・ベティー、ダイアン・キートン、ゴールディー・ホーン、ジョシュ・ハシュネットと共演し、ハリウッド映画デビューを果たす。
2001年夏、テネシー・ウィリアムズが三島由紀夫に捧げた追悼作品の世界初演「男が死ぬ日」で主演し、舞台俳優組合に入会する。TV、舞台などでダン・アークロイド、ハイミー・サンチェス、アル・パチーノなどと共演。
2006年6月、「STILL LIFE WITH COMMENTAOR」でヨーロッパデビュー。同作品で、ブルックリン アカデミー オブ ミュージック通称BAMのNEXT WAVE FESTIVALに出演。
2011年に日本に拠点を移し、マイズナーテクニックを中心に、演技を初めて学ぶ俳優から世界で活躍する俳優まで、今までに延べ600人以上の俳優を指導している。
2015年12月「男が死ぬ日」(出演:古畑新之・本多章一・菊地凜子)のリーディング公演を演出。これを機にHell`s kitchen46を立ち上げて、芝居などの制作を始める。

ワークショップ概要

【日程】 2016年11月2日、9日、16日、23日、30日、12月7日、14日、21日(全8回)
 
【クラス】 昼クラス13:00-16:00、 夜クラス18:00-21:00
 
【場所】 都内
 
【参加条件】
・全8回は連続して参加することを前提にしています。
・全8回参加の困難な方はご相談ください。

【締め切り】 各クラス20名程度

お問合せ

アクターズ・ヴィジョン
E-mail actorsvisionjapan@gmail.com