ベテランになっても学ぶことをやめない


「俳優教育者会議」は、第1回は日テレのドラマ「先に生まれただけの僕」の演出家である水田伸生さんをお呼びして、現場からみた「日本の俳優教育のこれから」についていろいろとお話をお聞きし、第2回では映画監督の谷内田彰久さん、アクターズクリニックの梶原涼晴さんに集まっていただいて、もともと俳優であった皆さんの経験から俳優教育ついてお話をお聞きしました。
 
で、今日は第3回の座談会を披露します。
 
集まったのは
女優でご自身もボイストレーナーなどをしている西山水木(にしやま・みずき)さん、
女優で現在ボビーさんのクラスに通われているみやなおこ(みや・なおこ)さん、
アクターズ・スタジオの生涯会員でもあるBNAWのボビー中西(ぼびーなかにし)さん
そして司会はアクターズ・ヴィジョン代表の松枝佳紀(まつがえ・よしのり)です。

null西山水木さん・みやなおこさん

左から、西山水木さん、みやなおこさん、ボビー中西さん、松枝です。

西山水木さんもみやなおこさんも女優としてはベテランです。西山水木さんは1998年に読売演劇大賞優秀女優賞を受賞されているし、みやなおこさんは、2014年度文化庁芸術祭において優秀賞を受賞されています。

またみやさんは27歳のときに再演された「なんぼのもんじゃい」(渡辺正行さんプロデュース)でヒロインを演じているのですが、その現場には、当時、コント赤信号の弟子のひとりであった弱冠20歳のボビー中西さんが居たという偶然。当時、みやさんは、「雲の上の女優さん」(ボビーさん談)だったとのこと。その憧れの女優が28年を経て、ご自分の教えるクラスを受講したいと面談しに現れたのですから、その時のボビーさんの慌てぶりといったらありませんでした。

で、西山水木さん、みやなおこさん、おふたりを「俳優教育者会議」にお呼びしたのは、日本の芸能界の酸いも甘いも知っているお二人のベテランがいまの日本の俳優の現状をどのように考えているかお聞きしたかったからです。西山水木さんは、ベテラン女優としての視点とワークショップ講師などをやられている俳優教育者という視点から。みやなおこさんには、ベテラン女優としての視点といまボビーさんの生徒であるという視点から。

まずは、西山水木さんに、みやさんがレペテションをするボビーさんのクラスを見学してもらうところから、座談会はスタートしました。

レペテションの様子
(ボビーさんのクラスでレペテションをしているみやさん)

1. ホームとしての学ぶ場所の必要性

2. 「声、心、体」俳優のトータルを考えた訓練

3. 飛び込む「みやなおこ」の凄さ

4. 「普遍的」な演技をもって競争する時代がやってきた

5. 川を渡ること、渡ろうとすることで、沢山得るものがある

6. 「覚悟」を決めたら「楽」になる

7. 「社会性」を脱いでそこに立つということ

——
西山水木(Nishiyama Mizuki)
女優・ボイストレーナー
桐朋学園芸術短期大学卒業後、1978 年劇団青年座に入団。
退団後は劇団を主宰するなど、舞台を中心に、作・演出・振付・出演と、その活動は多岐にわたり、海外公演でも高い評価を得ている。
初日通信大賞助演女優賞 受賞(1988/89)
第5回読売演劇大賞優秀女優賞 受賞(1998)
桜美林大学非常勤講師、共立女子大学外部講師、プリエールワークショップ講師などを務め、後進の育成にも力を注いでいる。

みやなおこ(Miya Naoko)
女優
同志社大学在学中に、劇団そとばこまちに入団(当時・辰巳琢郎座長)。
劇団の看板女優として、50本以上のほとんどの舞台に出演。
また、外部プロデュース公演にも数多く出演し、TVドラマやCM、レポーター、ナレーション、ラジオパーソナリティなど、数多くのレギュラーを経験する。
2014年度文化庁芸術祭において玉造小劇店「おもてなし」における演技で優秀賞を受賞

ボビー中西(Bobby Nakanishi)
俳優、俳優教育者、演出家、BNAW主宰
コント赤信号のもとで俳優を始めるが1990年渡米
フィル・ガシーのもとでマイズナー・テクニックを学び
後に、サンフォード・マイズナー本人のもとで本格的にマイズナー・テクニックを学ぶ
アクターズ・スタジオのオーディションに合格し正式なメンバーとなる。
2011年に日本に拠点を移し、俳優教育の場BNAWを主宰している。

松枝佳紀(Matsugae Yoshinori)
脚本家、演出家、アクターズ・ヴィジョン代表
京都大学経済学部を卒業後、1995年、日本銀行に入行。
映画や演劇に対する夢覚めやらず2000年に退職
現在、シナリオライター、企画者、制作者として映画を作りながら
俳優のためのワークショップ「アクターズ・ヴィジョン」を運営している。